2021年10月10日「天の国は近づいた」加山献牧師

「天の国は近づいた」加山献牧師

マタイによる福音書10章5節~15節

 主イエスは弟子たちを呼び集められ、その人生に使命と目的を与えられました。そして、12弟子をガリラヤの町々に遣わすにあたり、主イエスは以下のように命じられました。

『天の国は近づいた』と宣べ伝えなさい。(7節)

 キリストの弟子たちに託された第一のメッセージは「天国は近づいた」でした。彼らに期待された働きは、行くところ行くところに天国を持ち運ぶことだったのです。これは現代に教会に期待されていることでもあります。この世界に天国をもたらすことであり、言い換えれば、この世界にあって天国の文化を広げることです。それは有名な賛美歌の中にも歌われています。「ああ嬉し我が身も、主のものとなりけり、うき世だにさながら、あまつ世のここちす。」

『ただで受けたのだから、ただで与えなさい。』(8節)

 彼らに命じられた第二のメッセージは「ただで受けたのだから、ただで与えなさい」という勧めでした。「ただで」という言葉はギリシア語では「賜物として」という意味もあります。私たちは贈り物として頂いたものを、贈り物としてお届けする。私たちは無条件で愛されたのだから、無条件で愛する。私たちは無条件で赦されたのだから、無条件で赦す。それが御国の文化です。

「あなたの中の最良のものを、この世界に与えなさい、たとえそれが十分でなくても、気にすることなく、最良のものをこの世界に与え続けなさい。」 (マザー・テレサ)