「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、『驚くべき指導者、力ある神、永遠の父、平和の君』と唱えられる。」(イザヤ書9章5節)
この聖書箇所はイエス・キリストが生まれる約750年前に預言者イザヤが語った言葉です。ここでイザヤは、世界の人々のための生まれてくる救い主イエス・キリストについて4つの呼び名を紹介しています。これらは「メシアの称号」、「メシアの性格」とも呼ばれています。
【驚くべき指導者】
第一の称号は「驚くべき指導者」です。別の日本語訳の聖書では「不思議な助言者」という訳もあります。英語の聖書では「ワンダフル・カウンセラー」と訳されています。イエス・キリストは私たち自身も気付いていないような心の奥の感情にまで、共感してくださり、私たちの気持ちを受け止めてくださる方です。私たちは心の重荷をワンダフル・カウンセラーであるキリストの元に携えていくことができます。キリストはそのようなお方として、私たちの元に来てくださったのです。
【力ある神】
イエス・キリストの第二の称号は「力ある神」です。私たちの悩みを聞いて共に涙を流してくださるだけではなく、その問題を解決する力を持っておられる神、それが救い主イエス・キリストです。キリストは情け深く、優しさに満ちた方であると同時に、私たちの罪と死の問題を解決する力ある神として、この世界に来て下さいました。
【永遠の父】
三番目にイエス・キリストは「永遠の父」と呼ばれる方です。永遠という意味と共に「一瞬、一瞬」「いついかなる時も」という意味がある言葉が使われています。聖書の神は、いついかなる時も、どんな時でも、私たちのお父さんでいてくださる、優しい神です。そのような慈悲深い父なる神を指し示すために ―永遠の父である神ご自身が御子として- わたしたちのもとに来てくださいました。
【平和の君】
最後に、キリストは平和の君と呼ばれる方です。キリストは人間に神との間に平和をもたらすために、降りて来られました。そして、神と人との間にそびえる罪という壁を取り除くために、十字架にかけられ、私たちのために裁きを受けて下さいました。それゆえに、私たちは今日も、十字架を掲げます。