使徒言行録16章25節~34節
パウロとシラスは、五年ぶりに第2次伝道旅行に出かけたのです。ところが、アジア州でみ言葉を語ることを聖霊によって禁じられ、トロアス(トルコ)にてパウロは幻を見ました。そこで、フィリピに渡ったのでした。
そこに紫布の商人で神を崇めるリデイアに会い、彼女も家族の者もバプテスマを受けたのです。これがヨーロッパで最初の信者であり、フィリピ教会の誕生です。
また別の日、占いの霊に取りつかれている女奴隷の悪霊を取り除いたところ、金儲けのために女を使っていた男たちは、パウロたちを捕え役人に引き渡したので「二人の衣服をはぎ取り、「鞭で打て」と命じた。そして何度も鞭で打ってから二人を牢に投げ込み、看守に厳重に見張るように命じた。この命令を受け看守は、二人を奥の牢に入れた、足には木の足枷をはめておいた」。(23~24節)
悪霊から解放したのに、理不尽な扱いを受け、四方が閉ざされても自分たちに開かれている天を打ち仰いで、パウロとシラスは、真夜中ながらも讃美の歌を歌って神に祈っているのです。第一の奇跡は「獄中での讃美と祈り」であります。「ほかの囚人たちはこれに聞き入っていた。」のです。誰一人「うるさい!」と言わず聞き入っていた。祈りと讃美は、牢獄を天の礼拝の場に変えたのです。更に、彼らの祈りに応える如くに、「突然、大地震が起こり、牢の土台が揺れ動いた。たちまち牢の戸がみな開き全ての囚人の鎖も外れてしまった。」
看守は囚人たちが逃げてしまったと思い込み、剣を抜いて自殺しようとした。パウロは大声で「自害してはいけない。わたしたちは皆ここにいる。」と叫び、知らせました。第二の奇跡は「囚人たちに及んだ聖なる畏れ」です。
第三の奇跡は「看守とその家族の救い」です。看守は、「先生方、救われるためにはどうすべきでしょうか。」と尋ねた。二人は言った「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」「そして、看守とその家の人たち全部に主の言葉を語った。まだ、真夜中であったが、看守も家族の者も皆すぐにバプテスマ(洗礼)を受けた。」
何という喜びでしょう。主イエスさまは、わたしたち人間の最大の問題であり敵である罪と死から解放し、神の無限の愛と永遠の命に生きる者としてくださるのです。 私自身も20歳の時、イエス・キリストの十字架と復活の説教と聖書の言葉を信じ信者となりました。仏教王国の福井にて生を受け、因果応報の世界で、古い慣習と差別の中であえいでいた面があり、戦前戦後という時代の中で真夜中のような状況でした。主イエスを信じてからは生き方が変わり、「主が共にいます」安心と喜びが絶えることがありません。又、「あなたの罪は赦された」との御言葉が、絶えず魂に語りかけられ、喜びと感謝が泉のように湧き出ております。