「その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。」(ヨハネ1:9)
① その光は、まことの光
私たちの周りには様々な光が溢れています。もはや光のない世界を想像することはできません。夜遅くも街の灯りが輝いています。たとえ停電になって、街の灯りが消えたとしても、今度は月や星の輝きがあります。
ある意味で私たちは本当の暗闇を体験したことがないのかもしれません。しかし、幼い頃、夜の暗闇が怖かった、誰でもそのような体験をされたことがあると思います。そのように暗闇とは、潜在的に人の心を不安と恐れを与える作用があります。
聖書の中では、神そして神の真理が「光」と表現され、反対に罪を「暗闇」と表現されるシーンが何度も出てきます。ここでは、神が人となって来てくれたイエス・キリストの訪れを指して、「まことの光」と記されています。
② その光は、世に来た
イエス様はこの世界に来られることを、そして闇の中に輝くことをいとわれませんでした。キリストは人類から遠く離れたままではおられませんでした。この方は人と共に生きることを選んでくださった救い主です。
神の子であるお方が産まれてくるにはあまりにも似つかわしくない場所で産声をあげ、その地上の生涯を始められました。神の子であるならば、この世界の楽しみ喜びをすべて享受して、たくさんの人に仕えられて、贅沢に暮らしても良かったと思います。けれどもイエスは貧しさの中に身を置き、傷ついた人、孤独な人のそばで生きていった。そして最後は人々の罪のために十字架に死んでいった。
③ その光は、すべての人を照らす
この世に生きるすべての人が光を必要としています。そしてキリストの光はすべての人を照らしています。これはある一つの時代を照らす光ではなく、すべての時代を照らす永遠の光です。ある一つの地方や一つの民族を照らす光ではなく、全世界の全ての民族を照らす光です。あるひとつの階級や身分の人々を照らすのではなく、貧しい人も、富んでいる人も、すべての人を照らす永遠の光なのです。