2023年11月12日『豊かな報いがある』加山 献 牧師

「人の子は、父の栄光に輝いて天使たちと共に来るが、そのとき、それぞれの行いに応じて報いるのである。」(マタイによる福音書16章27節)

わたしたち一人一人が、やがて主イエスの前に立つときがきます。主イエスはここでで「そのとき、わたしはそれぞれの行いに応じて報います」と言っています。

ここで使われている“報い”という言葉は忠実な人に対する報酬を意味しています。英語訳の聖書では“reward”(報酬)、“award“(賞)といった言葉が使われています。

使徒パウロはフィリピの信徒に宛てた手紙の中で次のように言っています。

 「なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、神がキリスト・イエスによって上へ召して、お与えになる賞を得るために、目標を目指してひたすら走ることです。」(フィリピの信徒への手紙3章13節~14節)

パウロの過去には様々なことがありました。また、この手紙を執筆した時、パウロは信仰の故に投獄されている状況でした。しかし、過去に何があったとしても、今いかなる状況にあったとしても、そのことに縛られるのではなく、前のものに目を注ぎ、目標を目指していく、それがパウロの生き方でした。

わたしたちも過去に囚われるのではなく、今の状況を嘆くのではなく、主イエスによって備えてられる賞を目指して、ひたむきに前進するものでありたいと思います。わたしたちのための報いは大きく、豊かなのです。