「なぜ、生きておられる方を死者の中に捜すのか。あの方は、ここにはおられない。復活なさったのだ。まだガリラヤにおられたころ、お話しになったことを思い出しなさい。人の子は必ず、罪人の手に渡され、十字架につけられ、三日目に復活することになっている、と言われたではないか。」 (ルカによる福音書23章5節~7節)
この言葉は主イエスの復活の直後、空の墓に遣わされてきた天使たちが語った言葉としてルカによる福音書の中に記されています。「なぜ、生きておられる方を死者の中に捜すのか」とみ使いは問いかけます。私たちは往々にして過ぎ去った歴史の中に主イエスを探そうとすることがあるかもしれません。しかし主は過去におられるのではありません。復活された救い主は“現在”という時の中に生きて働いておられるのです。
昨今、イースターの祝いは日本の社会の中にも浸透してきました。多くの場所で春がやって来ると共にイースターの飾り物を目にするようになりました。しかし今日、どれほどの人々が、生きておられる主イエスとの出会いを体験しているでしょうか。
試練に直面する人々と共に、孤独を感じる人々と共に、悲しく涙する人々と共に、主は今も生きておられます。すぐそばに寄り添ってくださる主は常に希望を示してくださいます。その希望は失望に終わるものではありません。死がすべての終わりでないことを、主イエスはその身をもってお示しになったのです。
墓の中に主はおられません。今年のイースターが、おひとりおひとりにとって、生きておられる主を体験する季節となりますように祈ります。