2024年5月5日「過越の祭り」加山献牧師

 「第一の月の十四日の夕暮れが主の過越である。同じ月の十五日は主の除酵祭である。あなたたちは七日の間、酵母を入れないパンを食べる。初日には聖なる集会を開く。いかなる仕事もしてはならない。七日の間、燃やして主にささげる献げ物を続けて、七日目に聖なる集会を開く。いかなる仕事もしてはならない。」(レビ記23章5節~8節)

ユダヤの人々には三つの主要な祭り(過越祭、七週の祭り(五旬節)、仮庵祭)があり、その中で最も重要なのは「過越の祭り」とされています。それは、エジプトの圧政下で奴隷の状態にあったイスラエルの民を、神がモーセというリーダーを立てて導き、苦難から助け出した歴史に基づいており、子どもたちに神さまの恵みと守りを伝える祭りでした。

 「また、あなたたちの子供が、『この儀式にはどういう意味があるのですか』と尋ねるときは、こう答えなさい。『これが主の過越の犠牲である。主がエジプト人を撃たれたとき、エジプトにいたイスラエルの人々の家を過ぎ越し、我々の家を救われたのである』と。」 (出エジプト記12章26節~27節)

皆さんは、自分の子どもたちや次の世代に、何を一番伝えたいでしょうか?自分たちの人生に起こる様々な困難から神さまが幾度となく助け出してくださったこと。もう終わりではないか、と思うような状況においても、いつも共にいて救い出してくださった神さまへの感謝。それが過越の祭りのメッセージでした。

そして教会でおこなわれる主の晩餐式(聖餐式)は過越の祭りの延長線上にあるものです。昔、人々を助けてくださった神さまは、今もわたしたちと共にいてくださいます。どのような状況にあるとしても神さまは救いをもたらす方であり、そしてこれからの未来も、わたしたちの歩みを導いてくださる神さまがおられます。わたしたちは主の晩餐にあずかることを通してこれらのことを想い起します。