「イスラエルの人々に告げなさい。第七の月の十五日から主のために七日間の仮庵祭が始まる。初日に聖なる集会を開きなさい。いかなる仕事もしてはならない。」(レビ記23章34節)
レビ記23章の中には、ユダヤの人々が代々にわたって守っていくべき祝祭日についての定めがあります。34節以下には三大祭りのひとつであった“仮庵の祭り”について記されています。なぜこの祭りは“仮庵の祭り”と呼ばれたのでしょうか?その所以は42節から43節に記されています。
「あなたたちは七日の間、仮庵に住まねばならない。イスラエルの土地に生まれた者はすべて仮庵に住まねばならない。これは、わたしがイスラエルの人々をエジプトの国から導き出したとき、彼らを仮庵に住まわせたことを、あなたたちの代々の人々が知るためである。わたしはあなたたちの神、主である。」(レビ記23章42節~43節)
仮庵祭は自分たちの先祖がどれほど苦労をして出エジプトの旅を歩んできたのかを想い起すための祭りでした。人々は一週間のキャンプ生活を通して、今の自分たちの享受している幸せは、多くの人々の忍耐と労苦の賜物であること確認しました。
時代がくだると、この祭りには時と共に別の意味が加わってきました。秋の雨を求める(あるいは感謝する)祈りがこの祭りの中に組み入れられるようになったのです。人々はこの時期に大地を潤し、人の渇きを癒す水を求める祈りを、この祭りの中でささげるようにもなりました。
主イエスが、この仮庵の祭りを祝うためにエルサレムに上られた時、次のように宣言されたことが新約聖書に記されています。
祭りが最も盛大に祝われる終わりの日に、イエスは立ち上がって大声で言われた。「渇いている人はだれでも、わたしのところに来て飲みなさい。わたしを信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内から生きた水が川となって流れ出るようになる。」(ヨハネによる福音書7章37節~38節)