ローマの信徒への手紙５章１節～２節
今日、私は平安について語りたいと思います。平和というテーマは世界のどのような場所においても大きな関心事です。平和とはすべての人が心の底から願い、求めているものなのです。
ある人は素晴らしいキャリアを積んで、それによって心の平安を保ちたいと望んでいるかもしれません。もしかしたらある人は、優秀な成績を積んでいくことで平安を保ちたいと望んでいるかもしれません。あるいは、働きがいのある所で一生懸命働くことを通して安心を得ることもできるかもしれません。また人は家族のみんなが健康である時に心の平和を感じることでしょう。
あるいは、人生を振り返ってみて、私はあの時、平安を失っていた、という時期を思い出すこともあるかもしれません。もしくは今、試練の中におられて、心から平安を求めておられるという方がここにもおられるかもしれません。
もっと視点を広げてみたいと思います。今、世界の至る所で平和が望まれていることを、皆さんも感じておられることでしょう。国と国との間に対立と戦争があるのを見る時、なぜ私たちはただ平和に生きていくということができないのか、という問いがわき上がってきます。なぜ、このように多くに人々が対立の中で苦しんでいるのでしょうか？
この世界には多くの破れ目があるのです。このことを思い巡らすことは私たちにとって大切なことであります。
しかし私は今日、お伝えしたいと思います。人と人との間の平和以上に重要な、私たちが求めるべき平和があるのです。国と国との間の平和以上に、重要な平和があります。最も大いなる平和、これよりも大きな平安は存在しないといえるほどの平和についてお話しさせてください。
それは聖書が語る、生ける神との平和です。その平和は、私たちの造り主、昔いまし、今いまし、そしてやがて来られる方と共なる時に与えられる平和です。与えられているみことばに目を通したいと思います。神さまのみことばはこのように語ります。
「このように、わたしたちは、信仰によって義とされたのだから、わたしたちの主イエス・キリストにより、神に対して平和を得ている。わたしたちは、さらに彼により、いま立っているこの恵みに信仰によって導き入れられ、そして、神の栄光にあずかる希望をもって喜んでいる。」（ローマ５：１～２、口語訳）
あなたを形造られたクリエイターとの間に平和があるということ、生ける神さまとの間に平和があるということ、これはあなたに与えられた最大の贈り物です。そしてこの神さまは、私たちが祈りの中で語りかけることのできる、非常にパーソナルな方であられます。ぜひこの平和を信仰によってお受け取りください。